【会議シリーズ第1回】その会議、本当に“コストに見合う価値”ありますか?

~中小企業の生産性を蝕む「モッタイナイ会議」の実態~

「うちの会社、最近利益が伸び悩んでいて…」
「どうも生産性が上がらないんです」

そんな悩みを抱える中小企業の経営者・管理職は少なくありません。

けれど、現場のヒアリングや会議の同席を通じて、私たちがたびたび目にするのが、
“見えないコスト”の正体である『モッタイナイ会議』の数々。

会議というのは、企業にとって「もっとも高価な“時間の使い方”」のひとつです。
それがどれだけの人件費と可能性を“ドブに捨てている”か、
しっかり自覚できている企業は意外と少ないのが現実です。

💰1時間の会議、実は“35,000円以上”の出費?

たとえば、月給30万円・賞与年6か月分・交通費・研修費・福利厚生なども含め、
中堅社員にかかっている会社側のコストはざっと年間690万円前後になります。

これは、時給換算すると約3,520円/時
つまり、この人が1時間会議に参加するだけで、会社は3,500円超を投じていることになります。

10人で会議すれば1時間あたり35,000円。
メンバーの中に管理職もいたら、費用はさらにかさみます。
それだけのコストをかけてでも、生産性のある意思決定がなされていれば良いのですが…
実際は「何も決まらない」「誰も話さない」「議題もあいまい」な会議も少なくありません。

さらに、会議中は当然「本来できたはずの業務」はストップしています。
集中力は会議で消耗し、会議後はペースを取り戻すまでに時間がかかる…。

つまり、会議1時間の“実質損失”は、単なる人件費以上のダメージなのです。

🧯中小企業でありがちな「モッタイナイ会議」8選

ここからは、実際に私が現場で目にした「これはモッタイナイ…」という会議の典型例をご紹介します。

① 議題がなくても「定例だから集まる」会議
毎週○曜日10時からの定例会議──
内容がなくても「とりあえず集まる」ことが目的になってしまっているパターン。

ある企業では、部門横断で毎週30分の「報告会議」を開催していましたが、
参加者20名のうち、実際に発言するのは3名程度。
他の人は、ただ座って聞いているだけ。
それに気づいた社長が一言。「これ、毎週10万円以上も溶かしていたのか…」

② 「共有だけ」の会議、それ資料でよくない?
資料をそのまま読み上げて終わる“共有会議”。
しかも、配布資料を事前に読んでおけば理解できるような内容ばかり。

参加者からは「この内容、Slackで流してくれれば5分で済むのに…」という声も。
会議は“対話”の場であるはず。
単なる情報伝達なら、非同期で済ませられる工夫を。

③ 声の大きい人だけが発言。その他大勢は“いるだけ”
発言するのは部長と課長だけ。
発言していない社員たちは意見がないわけではありません。
「どうせ言ってもムダだし…」「あぁこの時間がモッタイナイ」
と思いつつただ義務的に頷いているだけ、もしくはノートPCで内職。

“発言機会の設計”をしない会議では、
静かに人件費のムダ遣いが進行しているのです。

④ 決まったことが、上のひとことで覆される
現場で丁寧に議論を重ね、ようやく決まった方針。
でも、そのあとで上司や経営者の「やっぱりさ、別案でいこう」でひっくり返される。

これは、組織のやる気・信頼・当事者意識を根こそぎ奪う行為
実は「後継者が育たない」という組織では、こういう現象が頻繁に見られます。
表立ったハラスメントがなくても社員の心が離れるのには理由がある、というワケです。

⑤ 議事録にこだわりすぎて、1人の一日が潰れる
これは、私自身にも経験のあることなのですが
「議事録は必ず1時間以内に提出」
「参加した上司たち全員の承認をもらうまで何度でも修正」…

こうした過剰運用が、書記担当者の本来の業務を圧迫
会議の“生産性”を担保するどころか、全体の効率を下げているという皮肉な事態に。

⑥ 会議で決まったことが、現場に伝わらない
「参加者がリーダーなんだから、自分のチームに伝えるでしょ」
そういう“属人型伝言ゲーム”が常態化している企業では、
部署によって情報の解釈やスピードにバラつきが生まれ、
「知らなかった」「やってない」が多発。

それにより、せっかくの意思決定が“行動不一致”で無効化されます。

⑦ 会議が「吊るし上げ」の場になっている
売上が落ちた、ミスが起きた──
そういった出来事を、名指しで責める“公開処刑”スタイルの会議。

短期的には「気が引き締まる」ように見えても、
長期的には失敗を隠す文化・数字の改ざん・報告の忖度、の温床となり
最終的組織の信頼性が崩れます。

⑧ “会議に出た”で仕事した気になってしまう
最後に忘れてはいけないのが、
「会議に出た」「発言した」「まとめた」ことで、仕事をしたつもりになってしまう現象。

でも、それが行動に落ちていなければ“ただの会話”です。

🔄会議が変わると、組織が変わる

会議の質が変わると、会社の「空気」そのものが変わります。
これは断言できます。

  • 意見が出るようになる
  • 社員の「当事者意識」が育ち、決まったことが動き出す
  • やらされ感ではなく、共創の感覚が生まれる
  • 「会議が楽しい」と思える人が増える

実際、秒速経営プログラム導入企業では、
「参加者全員が発言する」「決まったことが現場に自然に落ちる」会議に変化し、
たった3ヶ月離職率・スピード・定着率に変化が出た例もあります。

📋チェックリスト|あなたの会社の会議は大丈夫?

☑ 会議で何も決まらないことが多い
同じ話題が何度も出ている
特定の人の発言ばかりで、空気が偏っている
議事録や承認に手間ばかりかかる
決まったことが伝わらず現場が混乱している
「会議があるから本業が進まない」という声がある

1つでも当てはまるなら──
それは“変えるべき時”のサインかもしれません。

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