【会議シリーズ第2回】秒速経営の会議術

~空気を変え、決定を動かし、行動が走り出す5つの視点~

「うちの会議、どうしてこんなに話がまとまらないんだろう」
「発言はあるのに、なぜか“進んだ感じ”がしない」
「会議が終わっても、現場が動かない…」

そんな“会議疲れ”の声を、私たちは中小企業の現場で何度も耳にしてきました。

前回のコラムでは、会議にありがちな“モッタイナイ構造”についてお話ししました。

今回は、そこから一歩進んで、「では、どうすれば“進化する会議”が生まれるのか?」という問いに対して、
私たちが現場で重ねてきた知見の中から、本質を変える“ちょっとした工夫”を、厳選してお届けします。

✅秒速経営の会議術|設計の5つの視点

秒速経営の会議術には、「誰もが発言しやすく、しかも行動につながる」場をつくるための5つの設計視点があります。


① 会議は“内容”より先に“空気”を整える

多くの会議は「議題」や「資料」から始まりますが、
本質的に大切なのは、その議題をどんな“空気”の中で扱うかです。

ピリピリとした緊張感「この場では余計なことを言わないほうがいいな…」という沈黙が支配している空間では、
どんなに正しい議題を設定しても、本音や創造性は出てきません

秒速経営の会議術では、会議の冒頭に“ある一工夫”を加えることで、
場の緊張をほぐし、参加者の「思考のウォーミングアップ」を促します。

それだけで、発言量・アイデアの質・話の深まり方が一気に変わるのです。


② 「結論を出すこと」より、「意味をすり合わせること」に時間をかける

意思決定のスピードを上げようとすると、
つい「結論を急ぐ会議」になりがちです。

しかし、多くの現場では“結論だけは出たけど、意味が共有されていない”というズレが発生しています。

同じ言葉を使っていても、頭の中の解釈は人それぞれ。
だからこそ、秒速経営では、「この言葉って、誰にとってどういう意味?」といった、
“意味のすり合わせ”に意図的に時間を使う設計を行います。

これにより、決まったことが行動としてブレずに現場で実行される土台ができます。


③ “対話のバランス”をデザインする

よくある会議の失敗パターンとして、次のような構造があります:

  • 発言するのは、いつも特定の(同じ)人
  • 上司と部下の発言に「序列の壁」がある
  • 空気を読んで“無難な発言”だけになる

秒速経営の会議術では、この“発言の偏り”意識的に解消するための設計を導入します。

具体的には、参加者全員が1人ずつ話せる構造を入れたり、
思考の整理を手助けするための“問いのスライド”を使ったり──
あくまでも自然な形で「誰でも安心して話せる場」をデザインするのです。

結果として、普段あまり話さないメンバーから
「実はこう思っていた」という大きなヒントが出てくることもしばしばあります。


④ 会議の“出口”を曖昧にしない

秒速経営では、会議の最初と最後に次の3点を明確にすることを徹底しています:

  • 何を決める/決めたのか(言葉の粒度を揃える)
  • 誰がやるのか(役割と責任)
  • いつまでにやるのか(期限)

これが曖昧なまま会議を終えると、
そのあとの実行フェーズで「え、そんな話だったっけ?」というズレが生じます。

逆に、「自分がやること」「相手がやること」が明確になると、
会議後の行動のスピードが格段に上がるのです。


⑤ 会議は“蓄積するもの”として設計する

多くの企業では、会議がその場限りのものになりがちです。
しかし、秒速経営では会議を“蓄積する資産”として捉えます。

たとえば
「あの時の会議で出た話、あとから振り返れるようにしておこう」
「次回の会議で、どこまで進んだかを確認できるようにしておこう」

そんな“小さな記録”の工夫が、経営の学習速度を加速させる仕組みになります。

議事録というより「行動のログ」や「組織の思考の軌跡」。
その視点で会議を設計すると、組織の“集合知”がしっかり積み上がっていきます。

🏢導入企業の事例(一部抜粋)

実際に秒速経営の会議術を導入した企業では、以下のような変化が見られました:


◎ ある製造業(社員数100名規模)

課題: 会議での発言が一部幹部に偏っていた/若手社員の意見が吸い上げられない
変化: 「全員発言型会議」の導入で、現場からの改善提案が増加。
導入前に比べて、新規提案数が2倍、実行率も約1.5倍に向上。


◎ IT企業(スタートアップ・30名)

課題: 毎週の会議が長いのに、何も決まらない
変化: 会議の冒頭に「空気を整える仕掛け」を入れたことで、場の緊張が解け、意思決定が活性化。
平均会議時間が30%短縮、成果報告の質が大幅に向上

◎ 医療法人(150名規模)

課題: 部門間の情報連携が弱く、会議後の実行率が低かった
変化: 会議の“出口の明確化”を徹底したことで、実行遅延が半減
また、リーダーたちが「自分で決めて、動く」感覚を持てるようになった。

🎯秒速経営の会議術がめざすもの

会議を変えることで、
「社員の意識が変わる」「組織が動き出す」という事例は数多く存在します。

でも、私たちがめざしているのは、
単なる“会議スキルの向上”ではありません。

本質は、会議を通じて「組織のOSをアップデートする」こと
つまり、社員一人ひとりの思考力・対話力・行動力を引き出し、
“秒速で進化できる組織”の土壌をつくることなのです。


🔍「うちの会議も変えたい」と思った方へ

もし、今の会議が…

  • 意見が偏っている
  • 決まらない・動かない
  • 形骸化している
  • 会議の時間に価値を感じられない

そう感じているなら、それは“進化のサイン”かもしれません。

まずは無料Zoom相談で、現状をヒアリングし、
御社に合った“秒速会議設計の第一歩”をご提案します。

🌟無料Zoom相談はこちら ➤


▶ 次回予告:

「リーダーの会議力」を育てるには?
~「仕切る」から「引き出す」へ、マネージャーの進化の鍵~

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です